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社会保障制度

社説:08年を考える 社会保障 「内なる国防」を固めよ

毎日新聞より


 ◇制度持続に人・カネ生かせ

 社会保障全体が転換期を迎えている。昨年は、年金不信、医療では医師不足、介護ではコムスン問題が起き、積年のウミが噴出した。制度疲労もあろうが、それだけで片付けられない。

 虫の目から鳥の目に転じてみると、いまの社会保障のシステムが、人口減少と超高齢社会に直面し、持続可能かどうかが突きつけられている。

 どんな世であれ、社会保障の課題を突き詰めれば、負担と給付のシーソーゲームに行き着く。いまの政策を続けていけば、将来どんな負担と給付になるのか。私たちは立ち止まって考える地点に来ている。

 グラフを参照していただきたい。厚生労働省のデータをもとに、縦軸に国民所得に占める社会保障給付費の割合、横軸に高齢化率を置き、欧州先進国と比較してみた。

 ◇「服」が小さい

 2025年の日本は、高齢化率30%を超え、国民所得に占める社会保障給付費の割合は26%となる。給付費割合は現在の水準より2ポイント高いだけで欧州諸国の今より低い。少子高齢化があまり進まない米国はこの際除外する。

 グラフから読み取れるのは、社会保障に関する限り、わが国はすでに「小さな政府」を実現し、欧州に比べると社会保障は将来も「低負担、低給付」ということだ。

 財政再建路線がいや応なく続く中で、社会保障費のパイはあまり変わらないのに、高齢者だけは超スピードで増える。その結果、パイの食い合いから、現在の給付は維持できなくなることが当然予想される。

 この状態は、年を重ね体形がどんどん変わっているのに、相変わらず小さいときの衣服で我慢せよ、と言っているのに等しい。

 これまでの社会保障の議論は、改革を放置したら社会保障費はこんなに膨れるので、改革によってこれだけ抑えられるという財政論に偏重していた。将来、負担と給付がどんな水準になっているかの視点はないがしろにされてきた。

 20年後も窮屈な服を我慢して着続ける社会保障のかたちでいいのかどうか。その可否を選択することは、私たちが目指そうとする国のかたちを決めることにも通じる。

 今年は衆院選が行われるだろう。国も政党も、将来の社会保障の姿についてグランドデザインを描いて提示し、国民的議論を巻き起こしてほしいものだ。

 仮に優れた仕組みを作ったとしても、システムを支える人材や財源がしっかり底支えしていなければ、何事も思うようには稼働しない。だから、制度論を抜き出して議論するだけでは十分ではない。

 制度の持続可能性を高める改革はもちろん必要だが、より根源的に社会保障をうまく機能させるには、同時に、かかわっている人の力を生かすこと、過不足なき財源という両輪が必要となる。人に目配りを欠き、財政的裏付けのない政策は、いま起きている問題も解決できないだろう。

 国のかたちや社会保障のあり方を議論するとき、社会保障が経済の足を引っ張っているかのごとき論調がまかり通っている。本当なのだろうか。

 社会保障には、セーフティーネット機能のほか、内需拡大機能があり、経済を引っ張りあげ、底支えする機能を持つという説を唱える人もいる。

 財政再建は避けて通れない道であるが、社会保障が国民経済に与える効果をどのように考えるかによって、財政再建のシナリオも変わってくるはずだ。そのあたりの精緻(せいち)な議論が必要である。

 福田康夫首相は、社会保障について議論する「国民会議」の設立を明らかにした。メンバーは有識者、経済団体、労働組合の代表という。年金財源など複雑に利害のからむ当面の問題での合意づくりも必要だが、目線を遠くに据え社会保障の負担と給付のあり方もぜひ議論してほしいものだ。

 せっかく国民会議と銘打った舞台だ。マクロの姿をミクロに移し替えたとき、国民が実際に受けるサービス・給付がどうなっているのかの論議は欠かせない。

 社会保障には「内なる国防」という言い方がある。内も外も「国防」がしっかりしていないと国は危うくなる。目指すところは社会の総合力を高める社会保障の質と量でありたい。


昨年は年金、医療、介護の福祉に関わる主要分野で様々な問題がありました。
それでも全て無くてはならない大切なものです。
ではどのように負担と給付のバランスをとり、どこにどのように配分するのか?
利害関係を超えて本当に質を重視しなければ超高齢社会の中で
取り返しの付かない事になりかねません。

かけがえの無い健康と個々の経済的な安定の為に、
メキキリンクは今年も事業推進をしていきます。


http://www.nbtt.jp/mekiki/vision.htm
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